こんにちは、かつのぶ@katsunobvです!
今回ご紹介する本は、東川篤哉さんのデビュー作「密室の鍵貸します」です。
東川さんは、ユーモアと本格ミステリを掛け合わせた作品で有名で、本作はそのデビュー作になります。
この作品は、新本格ミステリで有名な有栖川有栖さんの推薦を受けた作品ですね。
本の最後の解説も有栖川さんが書いており、その内容に東川さんを今後非常に楽しみにしている一人だと記載がありますよ。
※この本が出版された2002年に出版されており、その当時の解説です。現在はすでに有名作家として活動されています。
では早速、「密室の鍵貸します」の内容について、紹介していきたいと思います。
目次
「密室の鍵貸します」とは?
本書の基本情報
タイトル | 密室の鍵貸します |
著者 | 東川篤哉 |
出版社 | 光文社 |
ジャンル | 推理小説 |
定価 | 726円 |
主な対象読者 | 推理小説入門者 |
本書の内容
烏賊川市(いかがわし)に住む、大学生の戸村流平が、大学の先輩であった茂呂耕作の家で映画鑑賞をしていた。
その後、茂呂から元恋人である紺野由紀が飛び降りで死んだと聞かされる。
さらに茂呂の死体を浴室で発見することになるのだが、家には鍵がかかっていた。
パニックになった流平は、元義兄で探偵の鵜飼杜夫に連絡し、鵜飼と一緒に密室の謎に挑む物語。
また、並行して警察の砂川警部と志木刑事も同じ2つの殺人事件解決に挑む。
「密室の鍵貸します」の感想
感想①:ユーモア溢れる表現が多く、読んでいて飽きない
有栖川さんがユーモア本格ミステリというくらいあり、所々にユーモアが散りばめられています。
推理小説でありながら、時々「クスリ」とさせられるので、飽きずに読み進められます。
事件の舞台が「烏賊川市(いかがわし)」の時点で、男の子はワクワクしちゃいませんか。
そんな期待を裏切らないラストはちょっぴり衝撃でした。
310ページとまあまあの分量の割に、読みやすさから比較的短時間(3時間)で読めました。
感想②:デビュー作とは思えないトリックの質の高さ
本書のトリックは時間をうまいこと使っており、見事に嵌められました。
序盤から要所要所にヒントが隠されているけど、うまいこと隠されていて、とても感心しました。
ここまでのトリックを考えるだけでも一苦労だと思うのに、そこにユーモアを掛け合わせる技術、質の高さは圧巻です。
感想③:序盤無駄な会話・説明が若干あり、眠くなった
烏賊川市の説明や刑事のやりとり、流平と鵜飼との会話がちょっとしつこい場面があり、序盤読んでいる時に寝落ちすることがありました。
ただ、デビュー作ということで、許容できました。
また、ユーモアを掛け合わせていることから、ちょっと無駄な会話が増えたのではないかと思ってます。
読み進めていくうちに、どんどん物語に引き込まれていくので、中盤以降は全く気になりません。
合わせて読みたい本を紹介
東川さんの有名な本としては、「謎解きはディナーの後で」があります。
この作品は、2011年にテレビドラマ化され、「嵐」の櫻井翔さんと北川景子さんが出演したため、非常に人気でした。
また、2013年には、映画化もされています。
この機会に、ぜひ小説と映画をご覧ください。