こんにちは、かつのぶ@katsunobvです!
今回ご紹介する本は、誉田哲也さんの「春を嫌いになった理由」です。
この本は、竹内結子さん主演でテレビドラマ化された「ストロベリーナイト」で有名な「誉田哲也」さんによって書かれた作品です。
タイトルからは想像できない、ラストのホラー要素には度肝を抜かされます。
3者目線でストーリーが展開されていき、それぞれが複雑に絡み合って途中混乱しますが、最後にはスッキリできますよ。
前置きはこのくらいで、、早速本作について詳しく説明します。
「春を嫌いになった理由」について
本書の基本情報
タイトル | 春を嫌いになった理由 |
著者 | 誉田哲也 |
出版社 | 光文社文庫 |
ジャンル | ミステリー |
定価 | 713円(税込) |
主な対象読者 | ミステリー好き |
本書の内容
英語とポルトガル語が堪能なフリーターの「秋川瑞希」は、テレビプロデューサーで叔母の「名倉織江」から霊能力者の通訳の仕事を依頼される。
霊能力者の名前は、「マリア・エステラ」。
テレビ撮影のロケ地で、エステラが透視した通り、ミイラが発見される。
さらに、その内容について生テレビ番組を放送中に、エステラが殺人犯がやってくると透視した。
並行して、中国人の「林守敬(リン・ソウチン)」とその妹、「林・玉娟(リン・ウージェン)」が日本に密入国をし、東京のクラブで働いていた。
とある理由から兄が追われる身になってしまう。
さらに並行して、妊娠中の嫁と2人暮らしの男性が織江プロデュースのテレビをみている時にあることに気づく。
3者目線でどんどん物語が進行していき、最終的にとんでもないつながりが判明する。
「春を嫌いになった理由」の感想
感想①:ラスト55ページの衝撃!!
ラスト55ページには、衝撃ポイントが2段階設置されています。
ホラーミステリーと言われているように、ホラー要素とミステリーの謎について、目が覚めるようなストーリー展開がされています。
また、中盤までゆっくり進んでいた話が、急に加速するのでびっくりです。
例えるなら、川をゆっくり進んでいたら、急に滝に落ちる感覚です。
衝撃半端ないですよ!
ラスト55ページを読んでいる間は、時間を忘れるくらい話に夢中になるため、しっかり時間を確保しておくことをお勧めします。
感想②:3者目線の使い方が絶妙!
3者同時並行のストーリー展開について、読み始めはいきなり展開が変わるので、正直思考が追いつかず混乱していました。
しかし、うまいこと伏線を貼りながら進めているため、最後には混乱せずしっかり理解できるように設計されています。
時系列もわからず進んでいくのですが、それが最後の謎解きとホラーに繋がってきます。
登場人物について、関係性をまとめながら読み進めることで、より楽しめると思います。
感想③:モヤっと感をスッキリ解消!
中盤まで、小骨が喉に引っかかったようにモヤっとする感覚がありますが、最後の最後にはすっりと晴れやかな気持ちになれます。
タイトルについてもしっかり回収してくれるので、何から何までスッキリする物語ですね。
久しぶりに、読み終わった後、「え〜と、どういう展開でこうなったんだっけ?」ということがなかった本に出会いました。
最後に
ホラーミステリーと言われていたので、結構怖い感じの要素が入ってくるのかと思いきや、ミステリー要素強めの作品だったので読みやすくてよかったですね。
ホラーが苦手だから読まなかった人には、ぜひ挑戦してほしい1冊です。
今後もこのようなスッキリとできる作品に出会いたいと心から思います。
今回は、以上です。